。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
急性胃炎!?
それでもこの心に芽生えた一抹の不安を拭い去ることはできなかった。
そう言えば、戒は昨夜別れる前、あたしに何か言いかけた。
「キャンサーセンターのことだけど……」
嫌な予感がして、あたしは急いで制服に着替えた。
あれはあたしが考えるイカガワシイ店なんかじゃないんじゃないか。
もっと怖くて、もっと現実的な……
そんな暗い考えを打ち消すかのようにあたしは頭を振った。
冷たい水で顔を洗い、歯を磨き終えたところで、幾分か頭がすっきりとした。
鏡の中でじっと自分自身を見つめると、
「よし!」と掛け声を掛け、あたしは戒の部屋に向かった。
戒はいつもどおり羽毛布団にくるまって眠っていた―――ように見える。
「戒、起きろよ。ちょっと聞きたいことがあるんだ」
布団の上からゆさゆさと揺さぶると、
「………何?」と不機嫌そうな声が返ってきた。
こいつが朝不機嫌なのは、いつものことだけど……
なんて言うの?今日はちょっと不機嫌っていうよりも、どことなく辛そう。
「お前…どしたの?調子悪い?」
あたしは布団をちょっと捲った。
戒の青白い横顔がちらりと見えて、あたしはびっくりした。
顔色悪い。
「ど!どーしたの!!?」
あたしは戒を覗き込むと、戒をこっちに向かせた。