。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。


「やっぱり…げ、原因は何ですか?」


あたしはキョウスケと肩を並べて緊張した面持ちで、ドクターの次の言葉を待った。


「まぁ色々あるのですが…暴飲暴食、ストレス、薬によるアレルギー反応等」


「こいつの場合、暴飲暴食だな」あたしは腕組みをして一人納得した。


間違いない。


何だよ、食いすぎか。まったく心配かけさせやがって!


あたしはベッドに寝かされている戒をちょっと睨んだ。戒は知らん振りして、そっぽを向いている。


しかしドクター鴇田は秘書のように隙のない手付きで、スチャッと手帳のようなものを開くと、またもメガネをくいっと上げ、


「いえ…この献立を見ている限りは食が原因でなったわけでななさそうですね」と言った。


「それより!この献立!!素晴らしい!!!人間が必要な栄養素をバランス良くこうまできっちりと、しかも毎日毎日組み込んであるとは!!」


ドクターは早口にまくし立てると、興奮したように手帳みたいなものをぺらぺらと手でめくっている。


献立はほとんどあたしが考えて、調理もあたしがやってる。


「あの…その手帳は……?」


「それは俺の日記です。何かの役に立てたら、と持ってきました」


日記!!?


キョウスケが日記??


ドクターもわかんねぇけど、キョウスケ!おめぇはもっとわかんねぇよ!!





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