。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
堪忍袋!?
その後、あたしは叔父貴のマンションに連れてこられた。
龍崎家に帰してもらえると思いきや、問答無用で引きずられてきたってわけだ。
「朔羅、お前はしばらくここで暮らせ。マサにはすでに連絡済みだ」
更に叔父貴のありえない発言!
「はっ!!だってあの家は??学校だってどうするのさっ」
「学校はここから通え。なんなら俺が毎日送り迎えしてやってもいい」
叔父貴が毎日送り迎え……う、嬉しすぎる…
って違うだろ!!
「ど、どうして!?」
「どうしてもこうしてもだ!」
叔父貴はくわっと目を開いて、ずいとあたしに迫ってきた。
近くてドキドキ……ドキドキ…ドキ…
違う意味でドキドキするよ~~~!!
叔父貴、怖すぎるっ!!
あたしはライオンに睨まれたウサギちゃん状態。
あまりの迫力に、固まってしまった。
「俺ぁホントはあの虎間の倅が居る学校にだって行かせたくないんだよ」
叔父貴は苛々した面持ちで一房垂れた前髪を乱暴に掻きあげた。
叔父貴には珍しく余裕のない感じだ。
「じ、じゃぁ、どうしてそこまで憎い男を養子にしたんだよ」
ずっと疑問に思っていた言葉がふいに口をついた。
そんなつもりじゃないのに、思わず叔父貴を睨むような顔つきになる。
叔父貴は何も答えてはくれなかった。無表情であたしを見下ろしている。
何も読み取れないその表情にあたしの方が苛々してきた。
「答えてよ!何でだよ!?」
一度言い出したら止まらない。
後から、後から疑問だったことが怒りになって一気に押し寄せてくる。
自分自身コントロールができないほど、怒りは爆発しそうなほど大きくなってあたしの外へ押し出ようとする。
もう……
止められない。