。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「兄弟は……上に兄が二人いるよ」
「兄貴が二人…」
「うん。って言ってもここみたいに仲良くはないけど」
いや、ここも別に仲が良いわけじぇねぇぞ。
でもメガネは楽しそうだ。
自分で言った言葉がウけたんじゃなくて、野郎どもを思い出して本当に楽しいって顔してる。
そう考えてはっとなった。
こいつ!!
もしかしてシンデレラ!!?
継母の連れ子の兄ちゃんたちに苛められて、継母からいびられてっ。
きっとそうだ!
だから見かねた叔父貴がこいつを引き取ったんだ。
見るからに弱そうだもんなぁ。苛められても太刀打ちできなさそう。
さっき教室で見せた殺気のことはどこへやら。
あたしはメガネのシンデレラ説にすっかり侵食されていた。
「メガネっ!!」
あたしは食器を置くと、泡がついた手でメガネの腕を思わず掴んでいた。
メガネがびっくりして目をぱちぱちさせてる。