。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
必ず―――………
不思議だな…戒の言葉には威力がある。
言葉に魂が宿って、あいつが言うと絶対に大丈夫な気がするんだ。
「早く……早く迎えにきて」
そう言って、あたしたちは通話を切った。
あたしは戒が好き―――……
叔父貴を想っていた期間はとても長かった。
来る春も、来る春も……あたしは何度も気持ちを桜の木の下に押し隠していた。
だけどその桜の下であいつと出逢った。
死体男から、軟弱メガネ、さらには憎き白虎の息子、そして―――いつの間にか彼氏に―――
あたしの前で戒はまるでメリーゴーランドのように、どんどん変化していく。
あたしも変化していく。
あたしの気持ちごと、白馬に乗せて。
どうか壊れないで。
どうかずっと回り続けて……
だけど心の隅であたしは叔父貴が、そのメリーゴランドを止めてしまうのじゃないか、と予測していた。
叔父貴の気持ち……
あたしの中にもう一つのメリーゴランドが出来た。
それは悲しいメロディーを流しながら、ゆっくりとゆっくりとあたしの前で回る。
いつか止まってしまわないように…
あたしはメリーゴランドを見守るしか
できそうにない。