。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
桜!?
戒が休んでとうとう一週間が経った。
もう夏休みは目前だ。
梅雨も明けたし、ねっとりとした本格的な夏の暑さが到来し、どこもかしこも熱気で視界が歪んでいるみたいだ。
「龍崎くん一体いつになったら退院するの?お見舞いしたいけど、その…ヤクザさんの居る病院で面会謝絶なんでしょ?そんなに悪いの?」
さすがに一週間もすると、リコが不審がった。
「面会謝絶っても、あそこはどの病室もそうなんだよ。何せ敵が多いからな」
あたしの答えにリコはどこか納得のいってない顔で「ふ~ん…」と口を尖らせている。
「リコ。そんっなにあいつのことが心配なのか??もしかしてあいつのこと好きなんじゃ」
千里がにんまり顔でリコを見る。
「違うよぉ。ただちょっと心配なだけ」
「そうですねぇ。さすがに一週間ともなると…」
とキモ金髪野郎。ってかお前は会話に混ざってくんな!!
最近キモ金髪野郎はすっかりあたしらの仲間になっている。
まぁ今のところ害はないからいいけど。
それでももう一週間だ。
いい加減あたしだってごまかしきれない。それにこの一週間、あたしはずっと叔父貴のマンションに缶詰。
姐さんは戒をどうしようって言うんだろう。
叔父貴は何を考えてるんだろう。
こうゆうとき戒が居てくれたら、あいつの舌を巻くような頭の回転の速さであっという間に解決してくれるだろうに。
ううん。あたしはただ―――
純粋に戒に会いたい。