。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「――――――戒!!」
あたしは叫んだ。
戒は両手を広げて、微笑んでいる。
降りしきる桜の花びらを背景に。
あたしたちが出逢ったあの桜の下で
あたしを待っている。
あたしは戒の胸に飛び込んだ。
「朔羅―――――
会いたかった」
あたしを抱きしめる腕は力強くて、あたしを呼ぶ声はどこまでも優しい。
くすぐるような低い―――独特な甘い声。
名前を呼ばれると嬉しくなって―――幸せになる。
以前に戒が言った言葉が甦る。
『昨日より今日。今日より明日。
俺はどんどんお前を―――好きになる』
あたしもだよ。
あたしも大好き。
やっと
やっと会えた。