。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
お前はエスパーかって突っ込みを入れたかったけど、やめた。
今は……
てことは、いずれ分かるってことだよな。
叔父貴だってそう思ってあたしに事情を話さなかったんだ。
今は叔父貴を信じるかない。
「はい。ココアありがとう。おいしかったよ。ごちそうさま」
メガネはあたしにカップを預けると、あたしに向き直った。
笑顔を湛えたままあたしをじっと見る。
澄んだ琥珀色の瞳の中に月の光が浮かんで金色に見えた。
きれいな……色だと思った。
あたしの知ってる人間の中でもこんなにきれいな瞳の色を持つ者はいない。
そうぼんやり思ってると、メガネの顔が近づいてきた。
というか、気づいたらメガネの白い喉元が目の前だった。
くっきりとした喉仏に男の美しさを見た。
何て考えてる場合じゃねぇ!
チュ
時すでに遅し……
メガネの柔らかい唇があたしの冷たい額に優しく触れたのは一瞬だった。