。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「ば!バカ野郎!!何してんだよ、てめぇっ!」
あたしは慌てて両手でおでこを覆った。
あたしのおでこにキスしていいのは叔父貴だけだっ!!!
「何って、お休みのチュー」
メガネは平然と言う。
ちっとも悪びれてない。
「はぁ!?」
どんだけ間抜けなんだ、って声が出た。自分でも情けなくなる。
「挨拶代わりだよ。って、日本ではしないの?」
「日本ではって……あたりめぇだ!!!お前今までどこにいたんだよ!?」
「あれ?琢磨さんから聞いてない?僕、2年間アメリカ留学してたんだ」
アメリカ留学!!?聞いてねぇよっ、そんな話。
「下宿先では、その家のおばさんは毎日してくれたよ?」
ちょっと小首を傾げて悪戯っぽく笑う顔は―――
憎めない……っつうか、不覚にもドキリとさせられた。
って言うか、
「てめぇ、これ以上のことしてみろ!?東京湾に直行だっっ!!!」
メガネは一瞬何を言われてるのか分からないという風にキョトンと目をまばたいた。
数秒遅れで、手をポンと叩くと、
「ああ。そういうことね。大丈夫、安心して。僕女の子に興味ないから」