。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
俺はちょっと微笑んだ。
「写真で見るよりずっといい女」
想像してたよりずっと強くてたくましくて―――心優しい女。
「黄龍―――――俺はずっと探してた」
俺は屈みこむと、朔羅の白い頬にそっと口付けを落とした。
朔羅の首や髪から、桜の香りがふわりと漂ってきた。
俺の大好きな香り。
「チェリーブロッサム。朔羅……か」
君にぴったりだな。
心の中で呟いて、俺はその無防備で可愛い寝顔にそっと微笑みかけた。
君はまだ知らない。
俺が龍崎 琢磨の養子になった理由を。
龍崎 琢磨が何を考えてるのかも。
知ってしまったら君はきっと傷つく。
深く―――深く……もしかしたら、浮上できないほどの傷を負うかもしれない。
だけど願わずにはいられない。
朔羅が、どうか幸せになりますように、と。
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