。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
うそ!?
だって、確かに死んで……
何で死体男がここに!?
いや、あの死体男とはそもそも別人なんじゃねぇか?
見間違いかと思って目を擦ったけど、そいつが視界から消えることも、ぼんやりと滲むこともなかった。
足だってちゃんとある。幽霊でもないってことだ。
さっきはメガネをかけてなかったけど、確かにあの顔に間違いはない。
どれぐらいそうやって対峙していただろう。
ほとんど睨みあうように、あたしたちは見つめ合っていた。
やがて男が一歩、前へ踏み出す。
あたしは思わず後ずさりしていた。
男はどんどんあたしに近づいて……
近づいて
出し抜けににこっと笑った。
美っ!美少年じゃねぇか。
「職員室、どこ?」
澄んだ低い声。
「あ、あっち」
あたしはあやふやに職員室の辺りを指さした。
「ありがと」
男は爽やかな笑顔を振りまいて去っていった。