。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
へ……?
声を出すより先に叔父貴の唇が、あたしの首元に吸い付いた。
「わっ!」
慌てて枕を離したけど、叔父貴の顔はあたしの首から離れなかった。
口付けを落とすって言うより、肌を強く吸われてる感じ。
この感覚は……
以前にも覚えがある。
『朔羅……、お前は俺のものだ。一生。誰にも渡さない』
葬った筈の記憶。“あの男”の言葉が甦る。
あたしは目を開いた。
開いた目は乾ききっていて、そこから何も出てこないはずだったのに。
ふいにそこから涙が出そうになった。
違う……
叔父貴はあいつとは違う。
叔父貴の唇は優しくて、優しくて……まるで壊れ物を扱うような繊細なものだ。
いつだって乱暴だった“あの男”のものとは全部が違う。
違う。