唇にキスを、首筋に口づけを



数日経っても、何だか爽哉とは少しギクシャクしていて。



表面上はいつも通りの対応何だけど、

なんだかお互い腹の内を探り合っているような感じがして・・・。



あああ、なんかなぁ・・・。




爽哉の言葉がフラッシュバックするときがよくある。



"俺の気持ちをわかっておいて欲しい"




なんてなぁ・・・。



おかしいなぁ、自分。



よくよく考えてみたら、1番恋愛対象に入るのは爽哉だったりするんだろうか、

周りから見れば。



幼馴染で、一緒に住んでて、私の特殊能力を受け止められる相手・・・だもんね。



ほんと、でも、恋愛対象って・・・おかしいなぁ。



男として、か。



見れるかなぁ、どうなんだろうなぁ・・・。




そんなことを暇さえあれば考えていた私。



そうした毎日を過ごしていると、すっかり季節も変わった。





ヤツのことを、スッカリ忘れていたとき、爽哉と以前のことについてまた話した。




今日も無事、爽哉が帰ってきて、

爽哉がお風呂にはいってダラダラとしているとき。その話を突然にした。




「今日も、さ、

あの時ほどにヴァンパイアは来なかったんだ。

いつもみたいに30分に一回遭うかどうかくらいでさ。」



ドキリ、いきなり話し出された言葉にびっくりした。



あの時、なんて言われたらすぐわかる。



私が初めて狩に出た日。



あの日から一ヶ月半程過ぎたか。



ヤツは姿を眩ましたらしい。



連絡も・・・、ないし。



当たり前か。



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