唇にキスを、首筋に口づけを



でも、直々にそう言われるとなぁ・・・。



ショックだ・・・。



だって、私は結界師なんだよ・・・?




結界師がヴァンパイアを惹きつけるなんて聞いたことないよ・・・。



なにこの屈辱・・・。



私は俯いた。




やめてほしいよ本当に。




なんでさ、私が・・・。




ポンと肩に何かのるのがわかる。



爽哉の手だ。




「ゆりな、あんま気にすることじゃねぇだろ?



つーか、これを逆手にとるのもできると思うんだよね。



ゆりなを1人にしておいて、ヴァンパイア誘き寄せて、大量虐殺ってのもできるわけじゃん。」




爽哉はフォローをいれようと頑張っているみたいだ。



けど、けどさ。



それって、私が、ヴァンパイアのエサになるってことでしょ・・・?



だから、それが屈辱なんだって。



あー、もう。なんなんだバカ。



変な感情が入り乱れる。




誰に向けるかわからない怒りと、

謎の悲しみ。



色んな感情が混じって泣きそうになる。




「大丈夫だから、

ちょっと放っておいてほしい。」




私はそう言い残して自分の部屋に入った。




ベットにダイブ。



・・・あー明日バイト休みとっておいてよかった。




それにこんこんと遊ぶ予定もいれてたし。



それにお昼ご飯は食べ放題行くって決めてたし。




よかった、ストレス発散できる。




私はそう頷いて眠ることにした。



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