唇にキスを、首筋に口づけを
この季節になると5時を過ぎると暗くなり始めるらしい。
こんこんはこれからバイトだから今日はこの時間にさよならだ。
1人になって、バスロータリーに歩きながら考えた。
こんな時間だともうこんなに暗くなるのか。
失敗したな。
明るい内に帰らないと、危ないのに。
なんだか私は嫌な予感がした。
・・・ここは、私の最寄り駅。
・・・つまり、アイツがいてもおかしくないんじゃないかって。
ふと、脳裏をよぎってしまった。
「・・・まさか」
あいつは姿を眩ましている。
こんないいタイミングで出会うはずかない。
そう言い聞かせても胸の鼓動の速さが高まっていく。
「・・・その、まさかだ・・・」
っ・・・!?
嫌な、予感があたったのか・・・?
そんな考えをしている余裕もなく、
その声を聞いた途端、私はどうやら意識を手放したらしい・・・。