唇にキスを、首筋に口づけを




________・・・・




ここは、どこなんだろう・・・。




何も、聞こえない・・・。




何を感じる?




背中の痛みはない、むしろふわふわと柔らかい。




どこか痛いところは?




今のところ、何もない。




・・・どくん、どくん。




私は目を開けるのが怖かった。





ていうか、私は何があったんだっけ・・・?




1番最後の記憶はどこ・・・?




私は、そう。



こんこんと遊んで、おしゃべりして・・・、



それで帰ろうとして・・・。




・・・!!!!




そう、だ・・・!




私は声を聞いたんだ。




この世で1番嫌ってると言っても過言ではない、声を・・・!




なんだ、なんだ、このゾワゾワとする感じ。





まさか、まさか、そんなはず・・・!




私は恐る恐る目を開けた。




・・・!




天井は、真っ黒。





室内か。




「ここ・・・どこなの・・・?」




そうだ、やはり私はさらわれたんだ。




・・・っ、




そう実感するとパニック症状を起こしそうになった。



しかし一生懸命に息を吸い込む。




落ち着け、落ち着くのよ。



こういうときこそ、冷静に。




まだ、奴の姿はない。




逃げれる・・・はず!




そう思って私は体を起こした。




・・・!?!?



けれど、私の考えは簡単に除けられる。



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