唇にキスを、首筋に口づけを



私はすぐに物入れに突っ込むように駆けつけた。



上から!二番目の底・・・!




そこには分厚い本たちが埋められるようにあった。



あぁ、拳銃の扱い方だとか、剣の使い方だとか、
そんな本の内容。


私はそれを一つ一つ取り出して棚の底までやってきた。




そこにはセロハンテープで貼り付けられた封筒。



「・・・!」




私はすぐにテープを外して封筒を手に取る。



ひっくり返してみると、そこには


"ゆりなへ"の文字。




「っ・・・」



それだけで、涙が出そうだった。




いや、泣いてた。



私は封筒が濡れてしまうのが嫌で、顔を背けて服の袖で涙を拭う。




私は引き出しを片付けて、手紙を自室まで持ってきた。




そして椅子に座って一呼吸。




何を、どんな言葉を私にくれるのか。



ドキドキして、たまらない。




私はゆっくりとその封を切った。
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