唇にキスを、首筋に口づけを



そうしているといつの間にか眠っていたらしい。



ふわぁ、とあくびをして手元のデジタル時計を掴む。



7時か・・・



今日は普通に起きれた。




よし、とベッドから体を起こそうとしたけど起きれない。


何かに拘束されてる。



「ゆりなおはよう」



まぁ、何か、なんてすぐにわかることなんだけど。



ジュンの腕、ね。



「おはよう はなして?」



私は真顔で言い放つ。



はぁい、なんてなんともあざとく可愛らしく似合わなく言うのだから私も朝から謎のドキドキに襲われておかしくなりそ。



はぁ、


昨日から矛盾ばっかりだなぁ



結局私はどうしたいのかな、


ジュンといたいのかな、いたくないのかな。



いたくないわけじゃない。



でもいたい、って言ったらそれはいけないことで。



あぁ、めんどくさい。


考えるのも疲れる。



私は頭の中のモヤモヤを払うようにカーテンをざ!っと開けた。


すると



「うっ・・・!!!!」



まるでボディーブローを決められたかのようなうめき声が聞こえて。



「え」



私は声がした方を見る。


すると布団にくるまるジュンが。



「え?」



私は布団をはがした。



すると



「やめろ!



太陽の光・・・!

特に朝は強すぎる・・・!!!」



あちゃー


そうだよ、ジュン、ヴァンパイアだし。



獣だし。



いつか、この生活やめなきゃだめなんだよなぁ。



いつか、ジュンを、追い出さないと。



今よりもっともっともっと愛着わいて手放すのが惜しくならない前に。







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