唇にキスを、首筋に口づけを



私はジュンのためにカーテンを閉めて、朝食の準備をする。




ああ、爽哉と暮らしてた時は、目覚めた時におはよう、なんて言われたことなかったなぁ。



爽哉は寝坊野郎だったから私が毎日起こして毎日爽哉が口を開く前におはよう、って言って。




ジュンは、私が目覚めると同時におはよう、って言うの。




なんだかこれ、すごく幸せに感じちゃうんだよなぁ。


って、いけないいけない。



目を覚ませ、しっかり気を持て中川ゆりな!



ぺち、と頬を叩いて気を入れ直す。



そして朝ごはんの準備にとりかかる前にストーブをいれる。



朝は冷えるね。




そして今日は洋食にしよーかなぁ、なんて冷蔵庫を開く。




そして数十分後に完成した朝食はとても美味しそう。



ロールパン、チーズ入りオムレツ、ウインナーソテー、コーンスープ、根菜のサラダ。




「よし」



テーブルに並べて、よし素敵!



そして私はジュンを呼びに自分の部屋に行く。



「ジュン」



私は気を利かせてマントを放り投げるように渡す。

「ゆ、ゆりな・・・ナイスだ」



なんて少し弱った風に言うので心配になる。



「はぁい。ごはんできてるけど・・・」



「もちろん食べるぞ」



「はい、即答ありがとう」


なんて、ふふ、と笑ってしまう。



ジュンがマントを着込んで光が当たらないようにしているので遠慮なく部屋のカーテンを開けた。




朝陽が入り込む。



やっぱこーでなくっちゃ。



そして2人でリビングに戻り、朝ごはんを食べた。
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