唇にキスを、首筋に口づけを



「うっ・・・ぁ・・・」


嗚咽が止まらなかった。



なんでだ、なんで紅茶なんか飲もうとしたのかな、私は。




馬鹿なのかな。



ジュンに助けてもらって、彼を家にあげて、そして紅茶を出した。




・・・あぁ、だめだ。



初めて彼を心から受け入れた日の飲み物。



今、飲めるわけがない。




私はソファに身を投げ出した。




なんでこんなに涙がてるのよ、


なんでこんなに胸がキリキリ、締め付けられるみたいに痛いの。



全部全部、ジュンのせいだ。



ジュンが私の心から出て行かないから。



出て行け出て行け、はやく、出てって。




だってだって、ジュンを受け入れたのだって、


ひとりぼっちよりはマシ、そういう理由じゃん。


私、きっとこれは錯覚よ。



また、ひとりぼっちになった悲しみが、


ジュンがいなくなった悲しみに転換されてるだけ。



きっとそう。



「・・・絶対・・・そうなんだから・・」



私は自分の心に言い聞かせた。



けれど、




心は言うことを聞かなかった。
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