唇にキスを、首筋に口づけを


あーあ。


というか、私、ただエサにされた、だけ?


爽哉をおびきよせるための?



なんて、愚かなんだろう。



自分の不注意で、爽哉を助けられなくて。



爽哉を助けるどころか力になれなくて、


挙句の果てに迷惑かけて、

さらに自分の不注意で、


もう、殺されるんだ。



私。





もう、どうでもよくなった。




「ほんと、


あの狩人、なんでこんな女大事にしてんだろ。


あいつの気持ちわかんねぇー。



顔も言い訳ではないし、普通だけど。」



ジュンくんが話してる、

いや、ジュンくんなんて呼ぶ間柄でもない、もう。


内容なんて入ってこない、


ただただ、放心状態の私。



すると、私の口から言葉が飛びだした。



「もう、いいからさ。



もう、痛さが感じないように、


一気にやってくれない?」



はぁ、と私はため息をついた。



すると目の前の奴がは?っていう顔をした。



「は?」



あ、本当に言った。




なんかウザい。



「あんたバカだな。



そんなんつまんねぇよ。



お前のこと痛めつけて、じっくりじっくり可愛がって、


お前があの狩人に助けを呼ぶのに叫ぶまで、


俺はお前を・・・ね。」



何なんだ、こいつ。



すごい性格ひんまがってる。



私、こんなやつのこと好感もってたのか。



ていうかさ、



「あんた、


爽哉に恨みでもあるの・・・?」



私は脱力したままいった。



私が抵抗したところで、


こいつは悦ぶだけ。



なんなら冷淡と接すればいいのよ。




痛がらず、声もあげず、

ただただ耐えればいい。



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