唇にキスを、首筋に口づけを


私はとりあえずご飯を済ませ、


食器を洗った。


いつもなら、

大体洗濯に取り掛かる所、私は部屋に入った。



バタン、とドアが閉まる音がして、



私はベットに飛び込んだ。




・・・はあっ・・・。




悔しい、悔しい。



すごい、悔しい。



なんてバカな自分。



気持ち悪過ぎて吐気がする。




あの、ヴァンパイアに少しでも好感を持っていたなんて。



なんなら、

好き・・・だったなんて・・・。



ああああ、もうこんなこと認めたくない。



悔し過ぎて。




自分最低・・・。


人類の敵を、愛してたなんて・・・。




誰か、私を一瞬殴って欲しい。



じゃないと気が済まないよ・・・。



ああ、なんで今更気付くんだ、こんな感情。




エサにされていたことがショックで・・・、


きっと・・・。



気付くんじゃなくて、隠していたんだ。




この気持ちに素直になっただけで。




でも、私が素直になった意味はない。



好きとか、そんな甘酸っぱい感情は消えたから。




一瞬にして、なくなったから。




私は、たたかわねば。



あの、憎いヴァンパイアを、抹消しなければならないの。



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