隣の先輩。

「何,今日カレー?」


美月先輩は
嬉しそうな顔で
聞いてきた。
美月先輩,
カレー好きなんだよね…。


「そうみたいよ~」


そう言ってるうちに
美月先輩は
カレーを食べ出した。


「お前,課題は?」


あ…。


「やってないや。あは」



「『あは』じゃね~ぞ!
ちゃんと真面目に
やらね~と
俺みたいに
ギリギリ進級になんぞ」



美月先輩は
笑いながら言った。
美月先輩は,
頭は普通レベルだけど
提出物はあんまりやらず,
単位を落としそこねていた。


つまり,馬鹿。



「ちゃんとやるもん!
美月先輩は,
自業自得だよね」


「うるせー!」



こんな他愛もない話を
日々していた。


それだけでも
幸せだった。


この関係は
変わらない。
変えれないんだ。
怖くて…。


でも,聞きたいことが
1つだけあった。


あたしのこと
どう思ってるの?



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