隣の先輩。
「おぉ!優美じゃん!
いつもありがとうな」
部屋には,いつも通り
美月先輩がいた。
そして,見慣れない人もいた。
「美月,この子だれ?」
うわあ。
可愛い人だなぁ。
栗色のサラサラな髪の毛
大きな綺麗な目
透けるような白い肌
目の前の女の子が
完璧に思えた。
同じ制服ってことは
同じ学校だよね。
「幼なじみの優美。
妹みたいなもんだよ」
妹。
その言葉が
ぼーっとしていた頭から
一気に現実に
引き戻された。
「優美,この子は
田辺 蘭
俺の彼女」
「優美ちゃん,
よろしくね」
彼女…?
なんか,いっきに
色々聞きすぎて
頭がついていかない。
「う…ん!
…てか
あたし邪魔みたいだし
……帰るね!」
あたしは,走って
この場から去った。