ガール☆ヘブン





それから、入学式が始まった。


やっぱり周りは中学からの奴らで、意味不明な気持ちは起こらなかった。



ただ、一つ違っていたのが、

「っ! あの子はまだなの?!!」

…、涼太の母親、もと言い、俺らの担任が異常に苛々していた事。


「入学式だと言うのに、学校に遅刻?!!

それももう、30分も経つのよ?!」

―――らしい。


誰かが、入学式に遅刻してるのが気に食わないのだろう。


「…涼太、おふくろさん大変だな」

颯が涼太に小さい声で呟く。


「ハハッ。
好き、嫌いが激しいからね。

嫌われちゃったね、その子」

そう言い、二コっと微笑む涼太。


……涼太の性格はおふくろ似だな。





< 13 / 39 >

この作品をシェア

pagetop