ガール☆ヘブン
それから、入学式が始まった。
やっぱり周りは中学からの奴らで、意味不明な気持ちは起こらなかった。
ただ、一つ違っていたのが、
「っ! あの子はまだなの?!!」
…、涼太の母親、もと言い、俺らの担任が異常に苛々していた事。
「入学式だと言うのに、学校に遅刻?!!
それももう、30分も経つのよ?!」
―――らしい。
誰かが、入学式に遅刻してるのが気に食わないのだろう。
「…涼太、おふくろさん大変だな」
颯が涼太に小さい声で呟く。
「ハハッ。
好き、嫌いが激しいからね。
嫌われちゃったね、その子」
そう言い、二コっと微笑む涼太。
……涼太の性格はおふくろ似だな。