月夜
私は一時間目の数学なんて全く頭に入らなかった。


もう一度正樹と話したかった。


休み時間が待ち遠しい。


このときだけは一分一秒が長く感じられた。


キーンコーンカーンコーン


授業終了のチャイムが鳴る。


女子のほとんど。といってもいいくらい、


正樹の席には女子が集まってきた。


未来と私はその輪の中に入れなかった。


「ぅ~~悔しい!!!」


未来は嘆いていた。


「こらこら、あんたには彼氏がいるでしょ?」


そぅ、未来には彼氏がいる。


彼氏は特別かっこいい訳じゃないけど


二人はラブラブで羨ましい。


< 13 / 49 >

この作品をシェア

pagetop