lucky×unlucky
-山本恭平side-
いつからだろう
俺が勝手に喋っているのを適当に流しているのかと思っていたけど
ふっと、隣を見れば"心ここにあらず"というような表情を浮かべていて
また、なにか余計な事考えているかなぁ…なんて思っていたら
「意味わかんない」
「…篠宮…さん?」
いきなり独り言にしては大きな声で呟かれ、俺は首を傾げるしかない
「どうしたの…?」
俺の言葉は聞こえておらず、なにやら顎に手を当てて考え込んでいる
今は人通りが少ないため人にぶつかることは無いが、前を見てないからなんだか危なっかしい
ヒヤヒヤしながら隣にいる篠宮さんを見ていると、なにやら足に嫌な感触が