lucky×unlucky



何時ものように俺と亮介は教室へ向かい、至極嫌そうな顔をしている篠宮さんを説得?して屋上へと連れて行き

三人でベンチに座ってお昼ご飯

無言でメロンパンにかじりついている姿を亮介が可愛い…と呟きしばらく見惚れているのもまた日常

勿論、篠宮さんは気付いていない



遊園地に行ってから早一ヶ月が経ち

三人の関係は益々深く…なる筈もなく

相変わらずの状況が続いている



「あ、そういえばもうすぐしんかんだよな?」

「新刊?」

「新歓でしょ、馬鹿」

キョトンとしている俺を篠宮さんは呆れたような目で見る



あ、そういえば少し進歩した事が二つあるんだった

一つはこうやってお昼には悪態つきながらも会話してくれること

もう一つはここでは眼鏡とヘアゴムを外してくれること

まぁ、最後のは亮介が必死にお願いした結果なんだけど




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