lucky×unlucky


それから俺と亮介はぐだぐだと喋っていたら、さっさとご飯を食べ終えた篠宮さんが席を立つ

「…帰る」

「え⁉もう帰るの⁉もう少しここに居ない?」

「なにが悲しくて昼休み中ずっと貴方達といなきゃならないのよ」

必死に引きとめようとする亮介をバッサリ切り捨てて

はぁ…と面倒臭そうに溜息をつくと慣れた手つきでゴムと眼鏡を装着

うん。何時もの昭和っ子だ


「また明日ねぇ~篠宮さん♪」

どうせ止めても無駄だろうと潔く諦めた俺はへラリと笑って手を振る

篠宮さんは一度だけこちらを振り返ったが何も言わず颯爽と屋上から出て行った




「あ~…篠宮さん」

「また明日誘えばいーじゃん」

ガックリと項垂れる亮介に、ポンポンと慰めるように肩を叩いてやる

亮介は気に障ったのか少しムッとした表情を浮かべて軽く俺の手を振り払った

ん?何故に怒ってるの?


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