lucky×unlucky
「恭平は良いよ…同じマンションに住んでるし、お前帰宅部だから篠宮さんと帰ろうと思えば帰れるけど
俺は放課後部活あるから帰れないし、何より帰る方向も全く逆。だから昼休みは俺にとって篠宮さんと仲良くなれる唯一のチャンスなの‼」
「あ…あー…そう」
必死な形相で俺に詰め寄る亮介に若干引き気味に頷く
そこまで毎回この昼休みに命をかけていたのか
なんかゴメン
「ほんと好きなんだねぇ…篠宮さんのこと」
しみじみと亮介を見ながらそういえば、手に持っていた弁当箱を地べたに落としてわなわなと震え出した
今度はどうしたの?
「は⁉そりゃあす…好きだよ‼亮介だってそうだろ⁉勿論友達としてな‼ラブじゃなくてライク‼」
「何言ってんの亮介」
動揺しまくりじゃん
顔を真っ赤にしてあたふたする亮介をひとしきり笑ってやり
やる事が無くなったのでとりあえず新歓の予定を見にいくべく、亮介と屋上を後にした