lucky×unlucky

新歓当日


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外の桜もすっかり散って青々とした葉桜となっている今日この頃


五月の半ば

俺たちを含む全校生徒はとあるイベントの為に体育館に集められていた


全校生徒965人、先生は43人がすっぽりと入るくらい体育館は大きく、俺たちが広めに間を開けて立っていても余裕がある


ガヤガヤと騒がしい体育館内で手持ち無沙汰にボーッと突っ立っていたら亮介が俺に耳打ちしてきた

「…なあ、なんか最近篠宮さんの様子おかしくね?」

「…おかしい?」

怪訝そうな顔で亮介を見ると、徐に視線を後ろの方にいる瓶底眼鏡へ向ける

彼女はこんな時でも黙々と参考書を読んでいて、周りの雑音を一切シャットアウトしているようだった





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