lucky×unlucky


-篠宮 杏side-


「………ん」

カ-テンの隙間から入る強い日差しに嫌気がさして体を背けると

フワフワの布団の中に包まったままぐるんと寝返りをうつ

チクタクと時計は規則正しく時を刻み

鳥は今日も美しい歌声を披露する


私は漸く重い瞼を開けてむくりと起き上がった


「今…何時…」

壁に掛けてある時計に目を移すと、8時30分

今日の新歓の集合は8時30分

なんだ、遅刻じゃない


ハァ…と溜息を吐いて再び布団に潜り込んだ




………




「はぁっ⁉」


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