lucky×unlucky
――――――――……‥
「ハァ…やっと出れたι」
ようやく出口まで辿り着き、俺はゆっくりと女の子を下ろす
「有難うございました」
ペコッと頭を下げて僅かに笑う女の子
マンホールの中から抜け出し、やっと陽の光を浴びる事ができてホッとしてるようだ
「いや…別にいいよ」
肩や首を回しながら女の子をまじまじと見る
色白で髪は真っ黒セミロング
下の方で左右髪を結ってあり
目が隠れそうなくらい長い前髪にチラッと分厚い眼鏡が顔から覗く
制服は多少汚れているものも、キッチリ着ていて真面目な女の子って感じ
あーあ…全然可愛くないや
まぁ、期待はしてなかったけどさ
女の子に気付かれないよう小さく溜め息をついた
「…ん?」
ふと、小さな…いや大きな勘違いに気が付いた
制服…
学生服じゃん!!
しかも俺の学校の!!
「え…どうしてあんな場所にいたの?」
こんな場所に普通は来ないだろう…ましてや落下するなんて有り得ない
「え!?あのっ…それは…」
素朴な疑問に女の子は土を払っていた手を止めて慌てふためいた