lucky×unlucky
 


ここむしろかなり頭良い学校だし、なにより俺補欠入学だからね!?

…めそめそしているいたいけな女の子を一発シバきたい衝動をおさえてとびきりの笑顔を張り付ける

「えー…と…君、マジで運ないんだねぇ~。」

「はい。でも、貴方が見つけてくれたのは本当に奇跡です!!学校終わった頃に発見されると思っていたので。生まれて初めてちょっとラッキーだと思いました!!」

「いや…」

目をキラキラ輝かせながらラッキー言う以前にカラスに追いかけられてるからといって工事中の場所に入り込んで、偶々マンホールの蓋が空いていたから飛び込むっていう

とても女の子の発想とは思えない君の思考回路をどうにかした方がいいとおもうよ☆

なんて言える筈もなく

「…篠宮(シノミヤ)さん…だっけ?とりあえず学校行こうか」

そう言って俺は篠宮の前で膝をついた

「え…?」

「足、挫いてるんでしょ?学校一緒なんだし送る」

篠宮は一瞬目をパチクリさせて俺を見ていたが、意図が解ったのか「すいません…」と小さく呟き、おずおずと俺の首に手を回す

うん。俺って優しー

こんな地味子の世話焼くなんて

「ん…鞄は自分で持ってて。」

篠宮がコクリと頷いたのを確認するとすぐに立ち上がって、残り少ない道のりを俺+αで歩き始めたのだった



 


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