lucky×unlucky
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ガラガラッ
扉を開けたのと同時に、薬品の独特の匂いが鼻につく
「せんせーいますかぁ~?」
辺りを見渡して保健室のせんせーを探すが、物音一つしない
どうやら何処かへ行っているようだ
俺は近くのベッドに篠宮を下ろすと、棚近くの棚を物色して湿布と包帯を取り出す
「あのっ!!お気遣いなぁぁぁぁぶッ!!」
篠宮の慌てた声とシーツの擦れた音がしたかと思えば、ドテ-ンという音が室内に響く
何事かと振り返ってみたら何故かシーツを被った篠宮が床に寝そべっていた
「…そこがそんなに寝心地が良いとは思わないんだけど」
シーツを被ったままのヤツの前にしゃがみこみ、軽く頭を小突いた
どうやったらそんなに派手に転べるんだ…
「すいません…足に力が入りませんでした」
鼻を打ったのかヤツは鼻をさすりながら身体を起き上がらせる
「あれ…眼鏡…」