lucky×unlucky







-山本恭平side-

しばらくベッドに横になってボーッとしていたらいつの間にか眠ってしまって




次に目を覚ましたら美人な大人のおねーさんが口を尖らせて近付いてきていた


……え?

「んぅー」

「…うわぁぁあッ!?」

目と鼻の先にあったおねーさんの顔を寸前のところで回避して、奇声をあげながらベッドから飛び降り、勢いよく後退る

「あら残念☆」

「なっ…何して」

「だぁって愛しの恭平くんがベッドで寝ていたら普通襲うでしょ?」

猫なで声で腰をくねらせながら俺の方へジリジリと距離を詰めていく

くっ…喰われる!?

「なんで俺の名前……」


あ。もしかして

フワフワのモフモフでキュートな出で立ちの

「ミルキーの飼い主さん!?」

「白百合渚ねι」

「名前くらい覚えておいといてよねっ!!」って腕を組んでプンスカ怒った仕草をするが、正直どう反応していいか分からない

「え…と、どうして?」

「私、ここの先生なの♪」

「へぇ…」

よりによって白百合さんがここの保健のせんせーだったなんて…

「お願いだから嘘だと言ってくれ」

「何言ってるの?それより、連絡先登録してくれた?」

「………あぁ~」

「…その反応は忘れてたわね」

頬をプクッと膨らませて子供みたいに不機嫌丸出しにされた

「アハハ…」

いや、その前に生徒に手を出すのが不味いだろι

なんて、勢いに負けて年上のおねーさん喰っちゃったことあるから人のこと言える立場じゃないけど、とりあえず笑って誤魔化した






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