lucky×unlucky
「ということで、恭平くんはお仕置き決定☆」
「それただあんたがしたいだけだろっ!!」
悪魔のような微笑みを貼り付けて俺の方へじりじりと迫ってくる白百合さん
「ちょ…仮にも教師がこんなことしていいんですか!?」
「恋には障害がつきものよね♪」
気が付けば俺は壁際まで追い込まれていて
フフッと甘ったるい声を耳元で囁かれ、あー…マジで喰われちゃうのかなぁ~なんて、いよいよ現実逃避に入ろうかとしていた
刹那
ガラガラッ
『先生ーこの子具合悪いんですけどぉ~』
「え?あっ!!」
タイミングよく生徒が入ってきて、一瞬気を抜いた白百合さんの隙を狙いするりと保健室から逃げ出した
「あーあ。逃げられちゃった」
残念そうな言葉とは裏腹に目を細めてクスッと笑う保健師こと白百合渚
白百合は獲物を狙う雌豹のような表情を浮かべているが端からみればどこか妖艶な雰囲気を漂わせている美人保健師に見えるのだから不思議である
「ほんとあのコ可愛いv」
『先生?』
フェロモン駄々漏れの白百合にドキドキしながら生徒は尋ねると白百合は視線を生徒へ向ける
「ん?なんでもないわ。その子ベッドに寝かしてくれないかしら?」
先程の表情を消し去り代わりに優しい笑みを貼り付けて
保険医らしく生徒の体調を診察し始めた