lucky×unlucky
 


学校までの道のりをゆっくりと歩いていく

いつもは近所にいる友達と待ち合わせて行くんだが

なにせ急な時間変更だったため誘うのも面倒くさくて

今日は一人で行くことにした



たまにはこんな日も悪くないだろう


なんて


そんな事を思っていたのは歩いて数分までだった





「…なーんか、楽しくない」


いつもは隣に必ず誰かがいたから一人だと寂しいし、何より物足りない


そう感じ始めていた矢先

向こうから犬の散歩をしているセミロングのお姉さんが歩いてきて

がた落ちだったテンションが一気に上がった




いや、めちゃくちゃ可愛いんだよ


クリッとした愛らしい瞳


時折口から出る小さな舌が余計にキュンとくる


触ったらふわっふわしてそーだなぁ


「おぉッ!!トイプードルじゃん♪しかもクリーム色!!」

ドンピシャで俺の好きなタイプ!!


気付いていると思うけど



犬が、ね?



 
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