lucky×unlucky
「今思ったけどさ…」
山本の説明を聞いていたらいつの間にか学校へたどり着いていて、私の変装も完璧に終わっていた
「……何?」
大きな学校の門をくぐり、先へ行こうとしたら山本に制服の裾を掴まれ、私は面倒くさそうに振り返ると
山本が余りにも深刻そうな顔付きで見つめていたので思わず息を呑む
「…どうしたのよ?」
ただ事ではないと思い山本へ向き直る
それを確認した山本は重たそうな口を開いて
「あのさ…
俺達のクラスってどこ?」
先程までの表情が嘘のようにヘラリと笑って問いかける山本に
「………」
ほんの一ミリ…いや一ミクロンでも心配した私が馬鹿だったと後悔せずにはいられなかった