lucky×unlucky
 


「ああ…。あのさ、卒業式の時…亮介に当たってゴメン」

なんにも気にしてない風に話し掛けてくれる亮介にどうしても謝りたくて、椅子を亮介の方へ向けて頭を下げた

亮介はアーモンドの形をした目をパチパチして暫くその様子を眺めていたが、突然ふはっと吹き出した

「あははっ!!んな前の事気にしてねーよ!!俺も悪かった。あの時調子のってたし」

少し照れ臭そうに頭の後ろを掻きながら笑う亮介に

「やっぱり亮介は俺に甘いよ。いつも最後は俺を許しちゃう」

内心すっごく安心したけど照れ隠しのように口を尖らせてそっぽを向いた

何があっても最後は笑って包み込んでくれる亮介。だから時々、亮介が俺より年上のように感じる

「だって親友だろ?」

キラキラ笑顔でそれを言われちゃあ…ねぇ?

「これからも宜しくお願いします」

「こちらこそ宜しくお願いします」

深々と頭を下げる俺たち

顔を上げるなりお互い顔を見合わせて声を上げて笑った



前途多難だと思っていたこのクラスでの生活

なんだか楽しくなりそうです♪


あ、篠宮さんはどうしてるのかな…


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