lucky×unlucky
ランチでもどーですか?
さすが有名な進学校なだけあってみんな私語もせず真剣に授業に取り組んでいる
勿論私も例外では無いが
まぁ、授業初日から問題を起こすわけもないか
そんなこんなで授業はスムーズに進んでいった
―――――――――……‥
昼休み
女の子はきゃいきゃい騒ぎながら机をくっ付けたり椅子を動かしたりしてお弁当スペースを作り始める
男子もまた然り
私は一人で静かに食べるため席を立とうとしたら
ガラガラッ
勢いよく扉が開いて
「失礼しまーす♪」
軽い口調で教室に入ってきた一人の男に教室がどよめく
『誰!?あの人!?』
『ヤバ…なにあの笑顔』
『カッコ良すぎるんですけど!!』
『うわ…男の敵だ』
『ここのクラスの女子持ってかれるー!!』
女子はテンションが上がり、男子は嫉妬と羨望の入り混じった複雑な表情を浮かべる
男はキョロキョロと辺りを見渡し、お目当ての人を見つけるなり満面の笑みを浮かべてその人物の目の前に歩み寄る
ピタリと目の前で止まると
「お昼一緒に食べませんか~?し・の・み・やさん♪」
「………」
誰が食べるか