lucky×unlucky



爽やか笑顔を振り撒いて私にお昼のお誘いをするのはアホの山本恭平

いちいち区切って呼ぶな

「人違いです」

「嘘…違うの!?」

本当に驚いたような表情をする山本に呆然とする

いや、本人だけど

こいつ…冗談か本気か分からない

てか

私が目立ちたくないって言ったわよね!?

周りを見なさい!!必死に鏡見たりして身嗜みを整えていた女子がみーんな石化してるわよ!?

マジで馬鹿なの!?脳みそないの!?

心の中で怒鳴り散らしているが、顔は至って無表情

「私はひ・と・りで!!購買に行くのでさよな「まぁまぁ一緒に行きましょ~♪」

私の言葉を遮って手を掴むとニヤリと笑い

グイッと上へ引っ張って私を強引に立たせるとあっという間に教室の外へ連れて行った

「失礼しました~♪」

出ていく間際に笑顔を添えて

バタン





『『『えええぇ!!!!!?』』』


教室中に驚愕の声が響き渡ったのは言うまでもない


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