lucky×unlucky
「おい!!亮太大丈夫か!?」
「だ、大丈夫」
地面のコンクリートと熱烈なキスしたまま必死に手を上げる亮介に山本は困ったような顔を浮かべる
「…あーあ、だから言ったじゃない」
私に触ると不幸が降りかかるのよ
またどこかがツキンと痛んだが、無視して山本へと視線を移せば、突然声を出して笑いだした
「プッ…あははっ!!もう駄目堪えきれない!!あいつ、知っててやったんだぜ?ほんと馬鹿だよなぁ~」
「は?」
山本がどこまでこの男に話したのか気になったが、それ以上に何故この男がこんな自殺行為をしたのか気になった
「ねぇ、どうしてこんなことしたんですか?」
目の前にしゃがみこむと、頭をツンツン
つつく
男は徐に頭を上げるとニヤリと笑い口笛を吹いた
「わーお…ピンクのレース」
「え?……なっ!?」
視線の先には私のスカートがあって…今しゃがんでるから…って!!
理解した途端にカァァ…と顔に熱が集まり
「堂々と覗きすんな馬鹿!!」
私は慌てて立ち上がると思いきり足グリグリとで男の頭を踏んでやった
「痛い痛い!!不可抗力だって!!おい恭平!!そんな所で笑ってないで助けろよ!!」
手足をバタバタさせてもがいている男に少し離れた場所で腹を抱えて笑っていた山本は、ひとしきり笑ったあと漸く二人を止めに入ったのだった…