lucky×unlucky
縛られるものがなくなった黒髪は、はらはらと重力に逆らわず下に落ちていく
「……え?」
「……は?」
あまりの早業に呆気にとられてしまった篠宮と平
いち早く我に返ったのは平で、篠宮を見るなり片手で口を覆いすぐに視線を外した
「おい…まじでヤバイだろ」
顔は僅かに赤みを帯びており、横目でもう一度篠宮をみると更に頬に赤がさした
「だから言ったでしょ?」
ニヤリとどこか満足げな笑みを浮かべる山本の頭に篠宮は無言で力一杯拳を下ろしたのだった