lucky×unlucky



パカッと開けば見覚えのある物が入ってあって

「あー…これ俺の」

徐にそれを空にかざして遊ぶような仕草をする

地面にはレンズが太陽の光に反射して小さな虹が出来ていた

「貴方の眼鏡持って帰ったままだったから。そのケースもあげる」

まぁ…私が昔使ってたやつなんだけど


「え、くれるの?ありがと」

ヘラリと笑ってケースごと内ポケットにしまう

「…眼鏡掛けないんだ?」

「ん?ああ…何時もはコンタクトだから大丈夫。なに?もしかして眼鏡掛けたイケメンの俺を見たかった?」

「…勝手に言ってなさいよ」

こいつはある意味私を苛つかせる天才ね

ニヤニヤ笑う奴を一蹴して立ち上がれば

キーンコーンカーンコーン

丁度予鈴が鳴りお昼休みが終わることを知らせた

「じゃあ次移動だし、先に教室に帰る。」

「あ、待って篠宮さん」

ベンチから離れようと足を踏み出す前にガシッと手首を掴まれ私は面倒臭そうに後ろを振り返る



「…何?」



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