一枚のフォト
修学旅行1
「あんた起きなさい!!!」
「・・・へい!?」
あたしはお母さんに布団をめくられ怒鳴られ起こされる。
時計をみるとすでに7時30分を過ぎていた。
あたしの家から学校まで約40分。
8時に校門を通過しなければ遅刻で帰りお残り掃除をしなければならない。
「・・・やば。確実遅刻・・・。」
あたしは制服にささっと着替えて口にパンをくわえ自転車に乗り込んだ。
「やばやばやば!!!!」
あたしはそういい急いで自転車をこいだ。
今日は掃除には厳しい喜代田先生の当番の日だった。
「ついてない・・・。」
1人でそう呟いてるともうすでに学校についていた。
ダッシュで自転車を止めダッシュで教室まで走った。
途中で階段につまずきそうになったけどなんとか教室についた。
「ち・・遅刻しましたあ!!」
あたしがそういいながら教室に入ると喜代田があたしに睨みをきかし掃除な?という顔をされあたしは席に着いた。
「お疲れー」
「カオル~~//」
席に着くとココナと荘汰がしゃべりかけてくれた。
どうやら今日のHRは修学旅行のことについてだった。
「ほーい。これカオルのぶんね。」
荘汰に言われあたしは手渡されたパンフを眺める。
一ページ開くとあたしの心臓が高鳴った。
そのパンフに写っている風景。
それはあたしと知らない男の子が写っていた写真の背景と全く一緒の風景だった。
こんな偶然ってあるものなのだろうか?
あたしは自然と顔がほころんだ。
「なーににやけてんのよ?」
「んふふ~なんでも。」
「カオルなんかあった!?」
あたしはココナと荘汰に怪しまれた。
あたしはそんなの気にせずずっとにやけてた。
早く行きたい。
それだけで頭がいっぱいになり喜代田の声が耳に入らずずっと上の空だった。