姉妹
「来てしまったって、どういうことですか」
祖母はようやく善蔵の存在に気付いたかのようだった
「私は美紅が爆発する日がいつか来ると思っていた」
「といいますと…?」
「幼い日のあの庭での騒動以来、美紅はおとなしすぎるくらいおとなしくなり、感情をあらわにすることがなくなってしまった。あんなに明るく利発な子だったのに。しかしそれだって長く続くはずがないんだ。自分を無理やり押さえつけているわけだからな。友達からも阻害され、家でも受け入れられず、そんな苦痛に耐えられるはずがないんだ。」
「だから、爆発したと」
「美紅は人間だ。豊かな感情を持った、人間なんだ」