姉妹


とてもじゃないけれど、美紅の様子はそんなに喜ばしいものではなかったと




自己の解放というプラスのイメージが付随するようなものではなかったと




すべてを受け入れ


すべてをあきらめていた




狂気に近かったのだと





しかし善蔵の前でそのようなことは言えるはずがなかった


いな、言っても無駄だとわかっていた




だから言わなかった



言っておけばよかったと後悔することも知らずに
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