姉妹
裏庭の事件をはじめとする、美紅の悪魔語りを晴樹は初めて知った
「美紅は自分で自分を悪魔だと思ってしまったということですか」
「そういうことになる。周りによってな」
「友達が木から落ちたのだって、美月ちゃんがけがをしたのだって偶然だったからかもしれないだろ?裏庭で暴れたのは、それまでため込んでいた思いが爆発してしまったからじゃないのか??」
「俺はそうだと思っている」
「どうして、どうして…」
晴樹は泣きたくなるのをこらえていた
「だが何より一番重症なのは、周りじゃないんだ」
善蔵は重い口調で言った
「なんですか?」
「美紅自身が、悪魔である自分を受け入れてしまっているんだ」
なんだって…?