姉妹

この笑顔は美紅だけのものだ



俺に向けられた、美紅自身の笑顔だ




そして晴樹は思わず、すれ違いざまに美紅の頭に軽く手を置いた




「またな」




ポンポンと軽く頭を撫でて晴樹は病院から駆け足で出て行った





「走らないでください!」


あの無表情ナースに怒られながら



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